櫻井英俊 准教授、竹中(蜷川)菜々 研究員、後藤萌 研究員(CiRA臨床応用研究部門)らの研究グループは、筋ジストロフィーモデルマウスに対して、脂肪・骨髄・iPS細胞由来の間葉系間質細胞(MSCs)の細胞治療効果を比較し、池谷真 准教授(CiRA臨床応用研究部門)らが作製したiPS細胞由来の間葉系間質細胞(XF-iMSCs)がもっとも安全かつ効果的な候補となりうることを明らかにしました。
ウルリッヒ型先天性筋ジストロフィー(UCMD)は、遺伝子変異により6型コラーゲン(COL6)が欠乏し、細胞外マトリックスの構造と特性が変化し、ミトコンドリアの品質維持ができなくなったり筋再生の障害を引き起こします。
さまざまな組織由来のMSCsがすでに臨床応用され、種々の疾患において治療効果を発揮しますが、UCMDモデルマウスにおいて異なる由来のMSCsによる治療効果の違いを比較検討した報告はありません。
どのMSCsがUCMDに対して最高の治療効果を持つかを評価するために、脂肪組織由来のMSCs(Ad-MSCs)、骨髄由来のMSCs(BM-MSCs)、およびiPS細胞由来のMSCs(XF-iMSCs)を用い、UCMDの治療において最も効果的で安全なMSCを特定することを目指しました。
詳しい研究内容はCiRAのホームページをご参照ください。
https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/research/finding/241007-090000.html